
国民健康保険(国保)は、地域に住む皆さんが安心して医療を受けられるように、市区町村が運営している健康保険制度です。ここでは、国保の運営の仕組みや、どのように保険料が決まるのかを、初めての方にもわかりやすく説明します。
1. 国民健康保険って何?
国保は、自営業の方や会社に勤めていない方、退職して健康保険を使えなくなった方などが加入する保険です。たとえば、フリーランスやパートタイムの方、学生や農業をしている方も対象です。ケガや病気になったときに、医療費の自己負担を軽くして安心して治療を受けられるようにするための制度です。
2. 誰が国保を運営しているの?
国民健康保険(国保)を運営するのは、私たちが住んでいる市区町村(保険者)です。国保は、私たち加入者(被保険者)が納める保険料(税)や国などの補助金によって運営されています。
たとえば、東京都のある区や大阪市の区ごとに運営しているところもあります。近年は都道府県も一部の負担や運営支援を行っています。加入者から集めた保険料をもとに、医療費の一部補助や保険給付をしています。
運営のしくみ

“国民”健康保険という名前がついているように、日本のどこにいても国民健康保険はあります。しかし、運営しているのは国ではなく市区町村です。
そのため、国保のサービス・制度は、基本的なところは法で定められているので同じですが、支給金額や条件、保険料などは、住んでいる地域によって多少異なる部分があります。
3. 保険料はどうやって決まるの?
国保の保険料は、その世帯の収入や世帯人数、加入者の年齢に応じて計算されます。たとえば、収入が多い家庭は保険料も高くなりますが、収入が少ない世帯は減免や軽減措置が適用される場合があります。
保険料は大きく3つの分野に分かれていて、それぞれの目的に使われます。
- 介護分保険料(40歳以上65歳未満の人が対象):介護サービスの費用に充てられます。
- 医療分保険料:病院や薬局の医療費の補助に使われます。
- 後期高齢者支援金分保険料:75歳以上の高齢者医療の費用の一部負担です。
4. 国民健康保険のしくみとまとめ
国民健康保険は地域に住む皆さんで支え合う仕組みです。収入に応じて保険料を負担し、病気やケガのときの医療費の一部を助け合います。保険料は医療費だけでなく、高齢者の医療や介護サービスにも使われています。加入や手続きはお住まいの市区町村の窓口で行います。
最近では「マイナ保険証」が導入されており、マイナンバーカードを使って健康保険証の役割を果たすことができます。これにより、医療機関での手続きがスムーズになり、情報連携も進んでいます。
加入や手続きはお住まいの市区町村の窓口で行い、わからないことは気軽に相談しましょう。国保は、みんなが安心して医療や介護を受けられるための大切な制度です。